2022年 11月例会

あすなろ会

11/12(土) 19:00~21:30 

テーマ
 
「子どもが主語になる音楽科の授業と子どもの見取り」

  講師:久保 真理先生(元横浜国立大学附属横浜小学校教諭) 

参加者からのコメント

・土曜日はありがとうございました。これまで、茅野先生の国語、外舘先生の
 生活科、大滝先生の社会科、永縄先生の図画工作、濱地先生の体育、中川先生
 の総合と様々なお話を聞かせてもらい、今回久保先生の音楽のお話を聞いて、
 痛感したことがあります。
 自分には「あの先生と言えばこの教科」と言われるような教科がない。どの
 教科の授業も、自分なりに工夫しながらやってきたつもりですが、広く浅く
 しか学べていなかったのではないかと反省しました。「あの先生に任せれば
 どんな大変な学年でもなんとかしはる」とは思われているかもしれませんが、
 生徒指導上の大変さを言い訳に、教科指導を突き詰めて来なかった部分もあっ
 たように思います。
 いつまで担任をさせてもらえるか分からない年になってきましたが、これから
 の10年で何か一教科と総合は徹底的に突き詰めていきたいと思います。今の
 ところ、特にまだまだだなあと感じているのは社会科。横浜でも国語と社会の
 授業を見てきます。
 毎回多くの刺激をいただき、本当にありがとうございます。

・まさか久保先生のお話が聞けるなんて。数年前,授業を拝見したきりでもう授業
 を見たりお話をすることなんてできないと思っていたので,こうして貴重なお話を
 伺えて非常に嬉しかったです。
 「音楽に向かえているか」という視点で子どもを見たり,「どうすれば安心して
 自己表現ができるか」という視点で授業を計画したり,環境をつくったりする
 ことが大事だと学びました。また,「聴く・訊く」をより大事にした授業,
 「思い・願いを大切にして表現する」ことも意識していこうと思いました。
 音楽と・人と・世界とつながる学び。理屈ではなく,まず自分自身がそれを体感
 しないと授業を計画しにくいと思いました。教材研究,素材研究,日頃の豊かな
 経験を大事にして,学ぶことを楽しむ人・願いをもって表現する人を育てていき
 たいと思います。
 とても充実した時間でした。

・先日の勉強会もありがとうございました。
 いくつか心に残ったことや考えたことを残します。
  ☆子どもが音楽を楽しむ姿を思い描いている授業
   →社会では、事象がつながることや解きたいという問いと向き合う。
  ☆それぞれが音楽を楽しむ授業
   →音楽の動画が総合みたいだった。自分たちで決めた道具を使って1つの曲を
    成立させている。個別最適な学び×協働的な学びのイメージにつながった。
  ☆身に付けさせたい力を身に付けたくなる授業
   →問いに没頭する中で、自然とねらいとする力を付ける。
    知識や技能の習得、多様な視点から思考して事象を理解する。
  ☆見ている姿にとらわれない
   →その裏にある本心に迫る。子どもがどういう過程で考えたかを考える。
    そのためにも、分析力が必要になってくる。
 今回も自分自身の考えを振り返ることができました。次回もよろしくお願いします。

・土曜日の勉強会,ありがとうございました。久保先生のお話を聞く中で,「形に
 とらわれない」ことがとても大切だと学びました。お話を伺うまでは,音楽=
 歌い方や楽器の使い方の指導のイメージがとても強かったように思います。しかし,
 久保先生の授業での子どもたちの様子を見ていると子どもたちが「自分なりの
 関わり方で音楽と向き合っている」様子が見られました。見た目だけの形に捉わ
 れず,その子がどういう向き合い方をしているかを見取ることができる教師で
 いたいと感じることができました。また,自分たちで授業をつくることがとても
 大切だと学びました。このことは,これまでの横小の先生方のお話や足立先生の
 日々のお話を伺っている中でもとても大切なことだと感じています。日々の学習,
 行事等でも 子どもたちがつくりあげる機会を奪わぬよう,常に「これって誰の
 ための もの(こと)か」を見つめ直していきたいと思います。

・昨日はありがとうございました。子どもたちが自然と音楽を楽しむ機会が作られて
 いて、これが音楽の授業だと思いました。「はい、歌いましょう」ではなく、いつ
 の間にか口ずさんでいるような音楽の授業を目指したいです。
 乳児は、高い声や音が鳴るおもちゃを好みますが、これは自分の中に音を取り入れ
 て、自分も発信しようと学んでいるんだということを聞いたことがあります。子ど
 もたちにとって、音楽はコミュニケーションの一歩であり、さらにいろんな人の声
 や音を真似したり、変化させて発してみたりすることができるのだと思います。
 そんな音楽の時間を楽しくすることはもちろんのこと、工夫して合奏したり、おも
 しろい音楽を見つけたりしながら授業作りをしていきたいと思いました。
 久保先生ありがとうございました。

・昨日はありがとうございました。
 初めて音楽についての実践を聞かせて頂きました。去年4年生を受け持っていた時に、
 音楽の授業はどうしたらいいのか分からず、たんたんとこなしていったり、とりあえ
 ず歌ったり楽器を演奏したり、という流れになってしまっていました。子ども達も
 私語をしたり鬼ごっこをしたりと、音楽の時間は凄く自由な時間になってしまい自分に
 とっても嫌な時間になっていきました。
 そんな去年があったからこそ、昨日の久保先生のお話の中で、「子どもたちもやりたく
 なっちゃう、先生も授業をしたくなっちゃう」という言葉がとても心に残りました。
 音楽だけではなく、他の授業でも言えることです。子どもたちも自分もそう思えるよう
 な授業作りを極めていけるようこれからも頑張ります。
 こういった授業に関するお話を聞かせていただく度に、先生方のそれぞれの色・特技・
 専門性の魅力を物凄く感じ、「○○先生と言ったら○○!」と言われるような専門性を
 つけたいと強く思います。私は英語や外国文化が大好きなので、「外国語活動・外国語
 といったら○○先生!」となるように実践をしていきたいと思います。
 「カホン」のことも調べてみました。勤務している小学校にも取り入れることができな
 いか、校長先生にそれとなく聞いてみたいと思います…!

・昨日はありがとうございました。
 私自身、あまり歌やピアノなど得意ではなく苦手で、昨年の一年生を教えていた時も、
 一番音楽の授業を悩みながらしました。
 昨日の実践を見ると子どもたちはとても楽しそうで音楽が楽しいんだろうなと伝わって
 きました。また、前向きなさい、口を大きく開けなさいと言っていたこれまでの授業を
 とても反省しました。今年は音楽の授業はしていないですが、早く音楽の授業を教えた
 くなりました。
 ありがとうございました!

・今日の久保先生のお話も素晴らしかったですね。
 勉強会の最後にも話しましたが、自分の授業が
  1.繋がりのある授業になっているのか?
   自分と・・・、友達と・・・、未知の世界と・・・
  2.子どもと教師で「ともに創る」授業になっているか?
  3.子どもが試行錯誤する時間が45分の授業の中で、どれくらいあるか?
 を振り返って、改善すべきところは改善し、教員として成長してください。
 あと、外舘先生が最後に言われた「学び続ける人だけが、人を教えることができる」
 ・・・その通りですね。目の前のことのみに執着して学びを続けることをやめてしまった
 教師など、あなた達は一瞬で抜いていくと思います。
 小さいお子さんがいるのに、ギリギリまで参加してくれる先生も偉いですね。
 学び続ける母を見て育った子どもは将来、必ず賢い人になりますよ。

最後に会員が久保先生にお礼と質問のメッセージを送った際、送った倍以上の文量を 
とても丁寧に返してくださったそうなので、みなさんの勉強にもなると思い以下に
一部を紹介しておきます。(昔の横小の先生方は皆そうでしたね。茅野先生など、
メールを送るとほとんど1時間以内に返ってきました。お忙しい先生なのに・・・
と感心したら覚えがあります。私も含め、みなさんにも是非見習って欲しいところ
ですね。)

******************
合唱曲は、いくつか自分の方で選曲しておいて、子どもたちに決めてもらいます。
そのいくつかの選曲は、やはり、歌詞です。目の前の子どもの心にこの歌のこの歌詞の
部分に共感してもらえたらいいな。とか、歌詞のこの部分の良さを子どもに分かって
もらいたい!という願いをこめて選曲します。もちろん、歌詞が良くても、あまりにも
音程の高低の差があって、難しいと感じられたら、選曲から外した方がいいです。
私はいつもの音楽の授業のはじまりにも歌を歌うことをしますが、子どもは楽しく歌って
いますが、本当は私からのメッセージのつもりで選曲しています。例えば、今、私の学校
では運動会が今週末にあります。勝ち負けにこだわる子が多くいるので、やはり、もっと
自分は自分の力を出し切ることが大切と伝えたくて、授業では「世界に一つだけの」を
歌っています。回を重ねていくうちに、子どもの心にじわじわとしみて感じてくれている
と信じています。ですので、やはり、選曲も教師のねらいがあってされるとよいと思います。

音楽の基本は拍感を養うことが大切です。まずは、どんな音楽でもよいのですが、音楽を
聞いているときに指揮をさせてみたり、手を叩かせてみたりして、鳴っている音楽の速さと
同じように叩けることが大事です。のりのりで叩く子もいるし、音楽を聞いていない子は
勝手に叩きますので、拍がはっきりした曲を流してやってみるといいです。また、その時に
音楽に合わせて歩いてみるという活動も良いです。その時に、音楽に合っていない子がでて
きますので、その時が教師の出です。「ちょっとまって。ほんとに音楽きいてる?よく聞いて
歩いてごらん。」と曲を止めて、静かにさせてから、声かけをしてやってみるとよいと思い
ます。また、3年生(教育出版)の教科書にはのっていますが、「十五夜さんのもちつき」の
わらべうたを歌いながら、手遊びをいれて行うのも楽しいです。そのほかに、子どもひとり
ひとりに紙を配って、4拍子のリズムをつくらせて音符で書かせます。そのカードをグループ
で出し合って叩いてみたり、つなげてみたりして、楽譜に書かれているリズムを読む(知識)
とそのリズムを叩いて試していく(思考)と両方が見とれます。

最後に書籍ですが、これはちょっと厚かましいお話になります。実はこの4月に筑波の先生の
お手伝いで実践本を出しました。明治図書から出版されています。「ピアノなし・楽譜なしで
できる!とにかく楽しい小学校音楽授業アイデア」という本です。音楽活動の紹介とその時に
子どもを見とるポイントが書かれていますので、実践につながると思います。一助になれば
幸いです。

・当日資料

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